釣り写真をもっとよく撮る|魚・釣り場・タックルの撮り方

つい魚の写真ばかりになります

釣りから帰ってスマホのカメラロールを見ると、魚の写真しかない。

先輩に「一番の釣果写真を見せてください」と言ったら、タツノオトシゴの写真が出てきました。手のひらに乗るくらい小さな、黒くて細いタツノオトシゴ。「これが一番です」とのこと。釣れた魚の大きさや数じゃないんだ、と思いました。印象に残る写真というのは、そういうものかもしれません。

タツノオトシゴ

釣れた魚を持ち上げて撮る。クーラーの中を撮る。また魚を持って撮る。気づいたら全部同じような写真が並んでいます。

「今日の朝マズメ、海がきれいだったな」と思っても、写真がない。「あの護岸の夕日、よかったな」と思っても、写真がない。釣りに集中するとシチュエーションを撮り忘れる。これが釣り人の写真あるあるだと思います。

この記事は、試行錯誤しながら気づいた「釣り写真をもう少しよく撮る方法」をまとめます。


魚を主役に撮る

持ち方で印象が変わる

魚を手のひらに乗せて上から撮るのが定番ですが、いくつか工夫があります。

横から持って目線の高さで撮る:魚の顔・体型・模様が立体的に見えます。スマホを魚と同じ高さに下げて、目線を合わせるように撮ると迫力が出ます。

両手でしっかり支える:片手でぶら下げる持ち方は魚が弱って見えます。両手で丁寧に支えると、魚が生き生きして見えます。

ヒレを広げる:魚のヒレは広げると格段に見栄えがよくなります。撮影の直前に軽く水をかけると、乾いてしぼんだヒレが開きやすくなります。

ホウボウのヒレを広げると、緑地に青い水玉模様の大きな翼のようなヒレが左右に広がります。普段は折りたたまれているので、釣り上げたときに初めてこの模様を見て驚く人が多い。個人的に一番好きな魚の写真です。ヒレを広げた瞬間を撮りたくて、ホウボウが釣れるたびにカメラを構えてしまいます。

ホウボウ

背景を選ぶ

地面に置かない:砂の上に置いた魚の写真は、砂が目立って魚が汚く見えがちです。クーラーボックスの蓋の上・バケツの縁・タオルの上に置くと清潔感が出ます。

海・空を背景に:砂浜なら海を背景に、堤防なら空を背景に。ごちゃごちゃした背景より、シンプルな方が魚が主役になります。

逆光に注意:太陽を背にして撮ると顔が暗くなります。光が顔に当たる方向で撮るか、スマホのHDRをオンにして補正します。

鮮度感を出す

釣れたての魚は光を反射してキラキラ光ります。この鮮度感が写真に出ると、一番いい写真になります。

乾いてしまった魚より、水に濡れた状態の方が鮮度感が出ます。撮影前に少し海水をかけるのも手です。


シチュエーションを撮る

魚の写真だけでは伝わらない「その日の空気」を撮っておくと、後から見返したときに記憶が蘇ります。

朝マズメ・夕マズメの光を逃さない

釣りで一番いい光が来るのは、釣りで一番忙しい時間帯です。朝マズメは魚が掛かりやすい時間でもあるので、撮り忘れがちです。

竿を立てかけて少しだけ手を止めて、一枚撮る。この習慣をつけるだけで、写真の幅がかなり変わります。

オレンジ色の朝日・青みがかった薄明・夕焼けに染まる海。これらは魚の写真では伝えられないものです。

釣り場の空気を記録する

波の様子・海の色・空の雲・遠くに見える船。「今日の海はこんな感じだった」という記録を残しておくと、後から「あのとき濁ってたな」「うねりがあったな」と釣果と照らし合わせる参考にもなります。

ただし、釣り場の写真には注意が必要です。砂の色や質感・コンクリートの形状・護岸の特徴から、釣り人はかなり正確に場所を特定できます。「ここって○○じゃないですか」というコメントが来て、プレミアムなポイントが拡散することがあります。場所を知られたくない釣り場の写真は、特定されにくいアングルで撮るか、投稿しない選択も考えておいてください。

タックルを添える

竿・リール・仕掛けを魚の横に置いて一緒に撮ると、「この道具でこの魚を釣った」という情報が伝わります。

タックルの写真は単体で撮るより、釣り場の背景と一緒に撮った方が雰囲気が出ます。砂浜の上に並べた仕掛け、岩の上に立てかけた竿。道具に「使われた感」があると、リアルな釣行記録になります。


タックルをかっこよく撮る

平置きで並べる

エギ・ルアー・仕掛けを地面や板の上に並べて真上から撮る「平置き」は、SNSでよく見かける撮り方です。色や形のバランスを意識して並べると、それだけで絵になります。

コツ:数を詰め込みすぎない。3〜5個くらいの方がすっきりして見えます。

質感にこだわる

リールのボディの光沢・PEラインの繊維の質感・エギの羽根の細かい模様。スマホのカメラは近距離の接写が得意なので、寄って撮ると普段気づかない細部が写ります。

背景素材を選ぶ

タックルを置く背景で印象が変わります。

  • 木の板・板張りのベンチ:温かみが出る
  • 岩・石:アウトドア感が出る
  • 白いタオル・和紙:清潔感・高級感が出る

加工を入れるのも面白い

撮った写真にひと手間加えるだけで、記録が「投稿したくなるもの」に変わることがあります。

「?」マークを入れる:釣れた魚の顔がマヌケだったり、名前がわからなかったり、なんとなくツッコミたくなったときに疑問符を入れると面白い写真になります。名前がわからない外道が大量に入ったバケツの写真に疑問符を散りばめると、釣り人なら共感するし、非釣り人には「なんか面白い写真」として映ります。実用目的でなくてもいいです。カサゴの顔が面白かったから入れてみた、で十分です。

カサゴ

テキストを入れる:釣れた場所・時間・サイズをテキストで入れると、記録としての価値が上がります。後から見返したときに役立ちます。

加工はやりすぎると釣り場の情報を補足してしまうこともあるので、場所の特定につながる情報を書き足さないよう注意してください。


釣り場にいる間はリアルタイム投稿を避ける

「今ここにいます」という情報をリアルタイムで発信するのは、一人釣行では特に注意が必要です。荷物・車から離れているタイミングに重なることもあります。

予約投稿機能を使うか、帰宅してから投稿するのを原則にすると安心です。「帰ってから投稿する」のを習慣にしておくと、投稿内容を冷静に見直す余裕も生まれます。

場所の特定につながる情報に気をつける

前述の通り、砂や護岸の質感から釣り場を特定できる人がいます。加えて、

  • 背景に映り込む看板・標識・建物
  • 釣り場のURL・スポット名のタグ付け
  • 「○○方面に来ました」というキャプション

知られたくないポイントの場合は、これらにも気をつけてください。


葵ちゃん

葵ちゃんのまとめ

釣り写真で意識すること、まとめます。

  • 魚:光の方向・ヒレを広げる・背景を選ぶ・水で濡らして鮮度感を出す
  • シチュエーション:朝マズメ・夕マズメの光を一枚・海の色と波の記録
  • タックル:平置き・接写・背景素材の選択

そして、場所の特定につながる写真の扱いと、リアルタイム投稿は避ける。この二つは安全と、好きな釣り場を守るための意識として持っておいてください。

魚の写真ばかりのカメラロール、わたしもまだ卒業できていません。意識してシチュエーションを撮るようにはなりましたが、夢中になると忘れます。「釣れた!」の瞬間が優先されるのは、たぶんこれからも変わらないです。